1章 少子化がもたらすヤバい事実【⑥だからこそパパから変わるときなのです】

子育て

それでも子どもはほしいと思える存在なのです

少子化について知れば知るほど、合理的に考えると、今の時代に子どもを持つことはリスクが多いように思えてきてしまいます。しかし、子育てが大変なことはわかっていても子どもが欲しいと思っている人は大多数いることも事実です。

内閣府の調査(平成25年度「少子化社会対策大綱の見直しに向けた意識調査」)によると、結婚する意思がある39歳以下の未婚の男女は約77%にのぼり、そのうち結婚したい理由に「子どもが欲しいから」と答えている割合は約45.3%(女性は50.7%)もいます。

大変なことはわかっていてもやはり子どもを欲しいと思っている人は多いのです。

25歳〜39歳の女性の人口(総務省統計局発表の2023年5月1日時点の数字)に、未婚の割合とこのアンケート結果(結婚の意思がある割合、子どもが欲しいと答えた割合)をかけると約300万人です。

この300万人の女性が希望通りに子どもができるようにサポートしていくことが重要だと思います。

だからこそパパから変わるときなのです

パパが家事・育児をしやすい社会をつくることで、女性の出産・育児によるキャリア機会損失をなくせれば、夫婦間の問題や経済的問題を解消し、出産や結婚の機会が少しでも増えるのではないかと考えています。

内閣府によると、働き続けた場合の生涯所得2億7,645万円と出産退職後パート・アルバイトとして子どもが6歳で再就職した場合の生涯収入4,913円の差が2億円を超えるという推計が出ています。

また、パパの育児時間が増えると第2子の出生率が上がるという調査結果もあります(図1−26)。

図1−26 休日の男性の家事・育児時間別にみた第2子以降の出生状況

パパが変われば、結婚している家庭では、育児の質が上がるうえにママが安心して仕事をすることができるため理想の子どもの人数を産むことを決心できる夫婦も増えるかもしれません。

また、未婚の人は、共働きによる育児を前提に、相手を収入だけで判断せず、経済的な不安がなくなり、結婚や出産する機会が増えるかもしれません。

今までの歴史を振り返ると、パパ・ママになる若い子育て世代の人口が減っているので、少子化には逆らえないと思っています。ただ、合計特殊出生率の減少を少しでも緩和するかもしれないし、パパ・ママ、そして子どもが辛くならない質の良い少子化を戦略的にしていくべきだと思います。

パパ・ママが苦しむ少子化は終わらせるために、パパが変わりましょう。

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